皆さんこんにちは!
合同会社PRO・STAGE、更新担当の中西です。
さて今回は
~再配達管理~
ということで、今回は、再配達が引き起こす問題とその実態、そして配送業者・荷主・消費者が一体となって再配達をどう管理・削減していけるのか?について深く解説していきます。
【再配達は物流の“見えない損失”】
配送業の現場から見る再配達問題と、その管理・削減に向けた取り組み
いま配送業界では、「人手不足」「燃料高騰」「荷物増加」という三重苦の中、“再配達”という見えないコストが大きな課題となっています。
再配達とは?なぜこれほど大きな問題に?
■ 再配達とは?
再配達とは、最初の配送時に不在だった荷物を、改めてもう一度届け直すことです。
一見、単なるサービスの一環のように思えますが、物流の現場にとっては大きな負担です。
■ 現在の再配達率(国土交通省調べ)
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都市部での再配達率:約12〜15%
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地方部での平均:約8〜10%
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EC購入層(20代〜40代)の高い再配達傾向
つまり、10件に1〜2件は再配達という現実があります。
■ 再配達がもたらす“4つの影響”
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労働負荷の増加
→ 1件の再配達で10〜15分のロス。年間数百時間に相当。 -
燃料・車両コストの増加
→ CO₂排出増加にもつながり、環境負荷も高い。 -
業務効率の低下
→ 他の荷物の配送遅延や、次のエリアへの遅れ。 -
人手不足の悪化に拍車
→ ただでさえ厳しい人材確保がさらに難しく。
📦 「無料サービス」では済まされない、“物流コストの無視できない要因”となっています。
なぜ再配達が発生するのか?原因の構造
① 不在時の配達が多すぎる
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日中在宅率の低下(共働き世帯の増加)
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若年層の再配達依存傾向(時間指定せず注文)
② 配送側の柔軟性不足
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細かな時間指定に対応できない体制
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ドライバーが個別連絡できない
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曜日指定などのオプションが有料
③ 情報連携の遅れ
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荷主・ECサイトとの連携が不十分(置き配指示やスマホ通知の漏れ)
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不在票の確認ミスや紛失
再配達管理をどう改善するか?現場視点での5つのアプローチ
✅ 1. 【置き配・宅配ボックスの普及】
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マンションや戸建てでの宅配ボックス設置率向上がカギ
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利用者に「置き配」の意識づけを行う
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ドライバーにも置き配ガイドラインの徹底
📦 EC大手では初期設定を「置き配推奨」に切り替える動きも。
✅ 2. 【スマホ通知・チャット連携】
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配送予定日時の前日通知・直前通知
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不在時はLINEやSMSで再配達手続きリンクを即送信
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チャットボットによる再配達受付も可能
📲 デジタル化によって、人手をかけず再配達率を低下させることができます。
✅ 3. 【業務システムで再配達データを可視化】
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配送管理システム(TMS)にて、再配達件数・再配達時間を自動記録
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月別・エリア別に分析 → 対策の重点化
📊 「見える化」することで、教育・体制整備・荷主へのフィードバックが可能に。
✅ 4. 【荷主企業との協力体制強化】
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EC事業者に対し、「再配達を前提としない配送設計」の提案
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購入時点での時間指定義務化・住所不備防止
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大口荷主とは共同プロジェクト化する例も増加中
📦 荷主とのパートナーシップが、根本的改善のカギです。
✅ 5. 【ドライバー教育と現場ルールの整備】
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再配達対応時の「丁寧な説明」と「対応スピード」
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置き配不可時の正確な不在票記入
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スマートフォン操作・顧客応対のマナー研修
👨🔧 ドライバーが“サービスマン”として評価される時代へ。
再配達問題の未来──社会全体で取り組むべき方向性
再配達の問題は、物流業者だけの努力では解決できない社会課題です。
そこで、今後必要とされるのは次のような「三者連携」です
主体 | 役割 |
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配送業者 | 再配達を前提としない体制の構築・データ管理 |
荷主(EC・小売) | 配送選択肢の提供・住所/日時入力の義務化 |
消費者 | 置き配・ボックス利用・通知確認の協力 |
また、政府や自治体も、環境負荷削減や交通混雑対策の一環として宅配施策を支援し始めています。
再配達は「工夫次第」で大きく減らせる
再配達は“仕方がないもの”ではありません。
むしろ、業務の効率化・環境対応・顧客満足の向上を同時に実現できる「改善のチャンス」でもあります。
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アナログからデジタルへ
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孤立した対応から連携型の仕組みへ
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消費者との共創型サービスへ
物流の未来を見据えるなら、再配達対策は今すぐ始めるべき「最優先課題」です。
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